心療内科豆知識ナビ

心療内科と受診科

心療内科って?

心療内科とは、主に心が原因となって身体に症状が出る、「心身症」を扱う診療科です。

西洋医学では、身体をさまざまな部分に分けて把握するので、皆さんが利用する病院も、心臓疾患は循環器内科、胃腸の病気は消化器内科、肺炎やぜん息は呼吸器内科、というように、細かく専門が分かれています。これは医学の発展を支えた大事な考え方ですが、社会環境が複雑になって、疾患の要因や病態も複雑化すると、そのような捉え方だけでは対応できないものが増えてきました。

例えば、仕事によるストレスが原因で胃潰瘍になった、などという話を耳にすることがありますが、その場合消化器内科で胃袋だけを治そうとしても、元になったストレスなどの原因を取り除かなくては治療になりません。更に、ストレスが原因と言っても、実際には体質や生活習慣で胃壁が荒れたのかも知れません。このように、考えられる様々な要因全体をみながら、一つ一つの要素を検討していく、というアプローチが必要となります。つまり、互いに関係しあっている体質や生活習慣、食生活、ストレス、行動パターンなどの要因と、病態を一つの体系と捉えて、その関係性を評価しつつ全体を望ましい方向に持っていくという考え方が重要となります。

このように、様々な症状について心と身体、患者をとりまく環境などをも考慮し、あえて各要素を分解せずに、統合的に扱って総合的に改善していこうとするのが、心療内科の医療であると言えます。ですから、体が不調なのに検査で原因が見つからない、という場合は心療内科に行くのも有力な選択肢の一つです。

しかしややこしいのは、心療内科を標榜している病院やクリニックなどで、その内実は精神科である、というケースがよくあることです。精神科という名称では患者が抵抗を感じて受診しにくいという事情があるようですが、心療内科と精神医学では出自も扱う内容も異なるため、混乱のもとになります。

それでは、患者は医療機関をどう見分けて利用すればよいのでしょうか。また、心身症に係る周辺疾患にはどのようなものがあり、心療内科ではどのような治療が行われるのでしょうか。更に心と身体の関係についてなど、心療内科と心身症にまつわる様々な話題をまとめました。ストレスや体の不調を感じている方は、自分らしく元気に過ごすヒントが見つかるかもしれません。